アメリカのゴミの分別・リサイクルマーク、生ゴミの堆肥化を義務化した州

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アメリカ生活

アメリカのゴミ分別

日本はリサイクル分別が細かいですね。ペットボトルのラベルは剥がさなければならないし、調味瓶についてる注ぎ口は外さなければならない。
そのため、消費者は取りやすい商品を選んだり、企業は外しやすいように改良したり、瓶ではなく調味液の容器がペットボトルに替わったりしてます。
アメリカではゴミの分別はほとんどなく、ビールの瓶も燃えるゴミです。
リサイクルで出すものは、紙類と缶とペットボトルのみ。(でも、これらをまとめてゴミ箱に入れてオッケー。) ほかは燃えるゴミです。っといっても、燃やすというより埋め立ててるんでしょうが…。木製でない椅子(回転イス)も燃えるゴミの回収で回収してくれます。
飲食店のゴミ箱で、ゴミを入れる穴は紙、プラスチックで違うのに、ゴミ箱の中ではつながっていて、どっちも同じゴミ箱に入る、なんてのもありました。
穴が分かれてる意味ないじゃん!
でもアメリカにもスーパなどにリサイクルボックスがあります。あまり意識してなかったので、ゴミ箱かと思ってたのもありました。形はゴミ箱にそっくりです。

世界・日本のリサイクル率

日本では住民にごみの分別をお願いしているので、そのあとは業者がリサイクルを頑張ってくれているのだろうと思っていました。しかし日本のリサイクル率に関して、驚くべき調査結果を見つけました。(2013年の調査結果のため現在と異なることがあります。)

知ってほしい、リサイクルとごみのこと|社会対話・協働推進オフィス
日本のリサイクル率ってどうなってるの?日本と各国のごみ事情やその背景、そして私たちが考えなければいけない“ごみ問題”のあれこれについて、対話オフィスが専門家に聞きました!

国立環境研究所のサイトによると、日本のリサイクル率はOECDに加盟する国の34か国のうち、下から5番目に位置するということです。「焼却とエネルギー回収」については断トツの1位ということです。

焼却するときの熱を利用して温水プールを作ることがあるので、そういった方法でエネルギー回収を行っていて上手く利用できているのかもしれませんが、リサイクル率の低さに愕然としました。

住民が分別をしないアメリカのほうが、リサイクル率が高いなんて…。

ここでポイントなのは、上記のサイトでも書かれていましたが、リサイクル率をあげるのであれば「生ごみ」に着目すべきだということと、リサイクルに「堆肥」が含まれていることだと思います。

アメリカに住んでいる家にはディスポーザーがついています。ディスポーザーとは調理用の流し台の下部に接続している排水設備に直接取り付ける生ゴミ粉砕機です。これにより生ごみの量を減らすことができます。

生ごみの堆肥化を義務化した州

アメリカ・バーモント州では、2020年7月1日から生ごみをゴミ箱に捨てることが禁止になりました。

対象となる生ごみは、野菜・果物の皮や種、卵の殻、コーヒーかす、茶殻、油、そして食べ残しなどです。同州は各家庭で堆肥化を行うようにするか、業者に送ることを推奨しています。

参考サイト:バーモント州公式州ウェブサイト

 


リサイクルマーク

日本のリサイクルマークは矢印をたどれば一周回れるようになっていて、素材で全体の形が三角だったりと形が変わります。アルミは三角、スチールは円、プラスチックは四角、紙は楕円(?)といった感じです。

あと、ペットボトルには三角で中に数字の「1」が書いているマークがあります。

プラスチックに書かれた番号とは?

 

日本ではなかなか見ることができない、プラスチックに書かれた番号。輸入製品にはあるかもしれませんが、皆さんは気づいたことがありますか?
私は子供が通う日本語学校の自由課題で調べている子がいて、初めて知りました。
これは世界標準で、SPIコードと呼ばれており、1988年に米国プラスチック工業協会(SPI)によって開発されました。
プラスチック製品には、材質を識別するため1~7までの番号に分かれてあります。
1  PET(ポリエチレンテレフタレート)
2 HDPE(高密度ポリエチレン)
3 PVC(ポリ塩化ビニル)
4 LDPE(低密度ポリエチレン)
5 PP(ポリプロピレン)
6 PS(ポリスチレン)
7 other (その他)
バーガーキングの飲み物の蓋には「6」の番号があります。
でも、なんで日本では見ることができないのか。理由については経済産業省のHP、リサイクルの中に記事があったので、紹介します。
日本が独特な文化を持つことが多い事例の一つですね。
すぐに思い浮かぶのは、道路標識のSTOP サインが、日本は逆三角形なのに対して、多くの国では八角形です。
アメリカでは逆三角形の道路表示のいえば、YIELD(前方にある道を走る車に優先権があるという意味)です。
ちなみにパソコンで「リサイクル」と打てば、♳~♹まで出てきます。

番号ごとに表示製品を紹介

日本ではどんなものものに使われているかわからないため、実際に家の中のもので探してみることにしました。

1 PET(ポリエチレンテレフタレート)

(写真左上から)
水ペットボトル
洗濯洗剤の容器
ガラスクリーナーの容器
油の容器
コスコのアイスカップ(コップ)
トマトの容器
アイスの容器
蜂蜜の容器
Bath&body works容器
チーズケーキファクトリーのTake out ケーキの容器
レモンの容器
【特徴など】
保管している食品や飲料の臭いや風味を吸収する可能性あり。
余談ですが、チーズケーキファクトリーでテイクアウトしたとき、容器が凝ってるなーって思いました。
左側にカットしてるケーキを置き、右側が丸くなってますよね。そこにホイップクリームをのせるんです。甘いうえにホイップクリームまで添えるなんて…。かなり甘くなりすぎるので食べませんでしたが、このお店にあった独自のトレイです。
冷凍便でチーズケーキファクトリーのケーキを購入することもできます!

2 HDPE(高密度ポリエチレン)

(写真左上から)
牛乳ペットボトル
クレンザーの容器
掃除用洗剤の容器
トイレ用洗剤の容器
便秘薬の容器
ハンドサニタイザーの容器
シャンプーの容器
【特徴など】
日光や極端な加熱、凍結にさらされても分解しないので、ピクニックテーブル、ゴミ箱、公園のベンチなどに使われる

3.PVC(ポリ塩化ビニル)

見つけられず

【特徴など】
配管パイプやタイルに使用される。

摂取すると有害に可能性があるため、食品と接触しないように。

4 LDPE(低密度ポリエチレン)

Ziplock
表示にはStore drop-off マーク
【特徴など】
毒性が低く、比較的安全。耐久性、柔軟性を備える。

ビニール袋、サンドウィッチバックなど。

5 PP(ポリプロピレン)

(写真左上から)
フォーのインスタントカップ
タッパー(電子レンジ、食洗機対応)
食洗機洗剤容器
sistema容器
処方箋でもらった薬
ハムの容器
【特徴など】
強く、高い温度に耐えれる。

6 PS(ポリスチレン)

(写真左上から)
Take out用の容器
お肉のトレイ
使い捨てコップ(赤)
使い捨てコップ
ソースはいってたやつ
ゼリーの容器
コーヒー用紙コップのフタ
【特徴など】
特に電子レンジで加熱した場合、発癌性の可能性あり。

7 other(その他)

手アンド顔のwipes、

Store drop-off マーク

クッキングペーパー袋、ziplock
アビーノ(Aveeno)のボディークリームは赤ちゃんやデリケート肌を考えて作った商品で、アメリカでも人気の製品です。

最後に

ごみ問題は年々深刻になってきています。特に2020年はコロナによりテイクアウトをするレストランが増えました。すると必然的にゴミが増えてしまいます。
リサイクル技術は上がっていても、私たちが食べ残しや生ごみを増やしたらごみの量は減りません。
州で義務化するのはとてもすごいことだと思いますが、義務化されなくてもいいように努力できたらいいなと思います。