バジルソースは「ジェノバソース」ではない?一般的な言い方とは。

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正確には「ジェノバソース」ではないバジルのソース。

日本語でジェノバソースといえバジルを使ったバジルソースを言います。

しかし他国の製品を見るとジェノバソースとは書いておらず、「pesto sauce」と書いてあります。

左:ジェノベーゼスタイル ペストソース、右:ロッソ トマト ペストソース

ペストソースとは

 

 

イタリア語のpestare に由来し、ジェノヴァ語の方言でpesto は「crush(粉砕)」、「grind(すりつぶす)」を意味します。作る時は伝統に従い、乳鉢と乳棒を使って、手ですりつぶす方が良いです。

では「ジェノベーゼソース」はというと、イタリアのカンパニア地方の豊富なタマネギベースのパスタソースをいいます。

 

こちらはいろんな色があって可愛いです。

ペストソースの種類

1.ペスト・ジェノベーゼ:Pesto genovese

よく知られているバジルを使ったペストソースです。

材料:フレッシュバジル、軽くローストした松の実、ニンニク、エキストラバージンオイル、パルミジャーノレッジャーノ、ペコリーノ、塩

ジェノベーゼバジルは、特に伝統的なジェノベーゼソースであるペストでの使用が最も人気のあるバジルです。ジェノバ、サヴォーナ、インペリアで生産されています。

「バジリコジェノベーゼ」という名前は保護原産地呼称(PDO: Protected designation of origin )で保護されています。これは欧州連合(EU)統一の原産地名称保護制度における地理的表示のひとつです

保護原産地呼称(PDO)、地理的表示保護(PGI)

・PDO(イタリア語でDOP)[Protected designation of origin]

 

その原産地との密接な関係を表す優れた製品に授与されます。特定の地域で生産、加工、調理された農産物や食品とし、指定された地域・製法で生産されることが必要です。(赤いマークのラベル)

 

・PGI(イタリア語でIGP)[Protected Geographical Indication]

PDOから少し規律が緩和したものに地理的表示保護(PGI)があります。(青いマークのラベル)

地理的領域に密接に関係する農産物や食品に授与されます。原料生産、加工、製造の少なくとも1つの工程がその地域で行われることが必要です

PGIについてはハバティチーズについての記事で紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。
ハバティチーズの特徴・デンマークチーズ
ハバティチーズはデンマークでも長い歴史をもつチーズです。購入したものはディルというハーブ入りのチーズで、ハーブの香りも加わり、香り豊かです。クリーミーでパンにはさんだり色んなトッピングにも相性ばっちりです。
2.ペスト・アラ・トラパネーゼ:Pesto alla trapanse

ジェノベーゼペストのシチリアバージョン。

材料:ニンニク、バジル、アーモンド、トマト、塩胡椒、エキストラバージンオイル

伝統的なイタリア料理(P.A.T)とされているブシアーティ・ペスト・トラパネーゼ(Busiati with pesto trapanese)は、伝統的にペスト・アラ・トラパネーゼのソースで食べます。

ブジアーティとは、カラブリア州及びシチリア州トラバニ近郊のパスタの一種です。伸ばした生地を細い棒に巻きつけ、棒を抜いたものなのでパスタがカールしており中が空洞になっています。

3.ペスト・アラ・シチリアーナ:Pesto alla siciliano

ペストロッソ(pesto rosso)とも呼ばれる。ドライトマトを使用していることが特徴。

材料:アーモンド、サンドライトマト、ニンニク、赤唐辛子フレーク、フレッシュバジル、バルサミコ酢、チェリートマト又はグレープトマト、エキストラバージンオイル、パルミジャーノレッジャーノ

4.Wild Garlic Pesto

材料:パルメザンチーズ、エキストラバージンオイル、松の実、ニンニクの葉、塩胡椒

 

メキシコ・カンクンでペストソースのパスタを頼むと…

スペインの植民地でもあったメキシコ。メキシコのリゾート地としても知られるカンクンのレストランでメニューを見たとき、ペストソースのパスタがありました。

 

どのペストソースがでてくるのか…。興味津々で頼んでみました。そして出てきたパスタは…

 

ペストジェノベーゼでした!

でも食べてみると、なんか味が薄い?なんとなくパッとしない味でとても残念でした。でもメキシコのパスタが美味しくないわけではありません。後日食べたトマトパスタは物凄く美味しかったですから!!

 

ペスト・ジェノベーゼを使ったフィンガーフード

Pesto Chicken Garlic Knot Sliders

 

◉材料

•ピザ生地(ホームベーカリーで強力粉280gを使用し、ピザ生地を作成。)

•鶏のささ身や胸肉を蒸して細かく裂いたもの

•ペスト・ジェノベーゼ

•細かく刻んだモッツァレラチーズ

•溶かしバター

•にんにくのみじん切り

•あれば細かく刻んだパセリ

◉作り方

1.オーブンを400°F / 200°Cに予熱します。

2.ピザ生地を9等分もしくは16等分にします。

 

3.手で生地を棒状にします。 次に、それらを結び、結び目の端を下に押し込みます。

 

4.天板または耐熱皿にクッキングペーパーを敷き、3×3、もしくは4x4に並べます。すべて配置されたら、布巾などをかぶせて10分間休ませます。

5.布巾を外して12分間焼き、生地の色がなくなり、パンが黄金色になるまで焼きます。

 

6.オーブンから出たら、オーブンの温度を350°F / 180°Cに下げます。

7.パンを冷まし、耐熱皿から慎重に取り除き、水平にカットして、上部と下部に分けます。

(注:ナイフの動きによって結び目が引き離される可能性があるため、結び目を上にタオルで抑えて水平に切ると便利です。)

8.下半分を元のベーキング皿に戻します。 パンに調理済みの鶏肉を均等に重ね、次にペストとモッツァレラチーズを重ね、上半分を戻します。

 

 

9.溶かしたバター、ニンニク、パセリを混ぜ合わせ、上部にたっぷりと塗ります。

10.パンの上部が黄金色になり、チーズが溶けるまで、350°F / 180°Cでさらに10分間焼きます。

11.パンを個々に引き離します。

 

感想:生地がモチモチとしていて、とても美味しかったです。ニンニクを効かせると大人のフィンガーフードにもなります。

 

料理名(pesto chicken garlic knot sliders)について

•knot

〔ひもやロープなどの〕結び方

 

•スライダー(slider)

「スチームグリルサンドイッチ」のアメリカ英語で、通常5cmの小さなパンで作られます。スライダーはパーティーの大皿料理や、オールインクルーシブが多いカンクンのリゾートホテルでよく利用されています。小さいので爪楊枝などのピックが刺されていることもあります。

冷凍食品にも通常のハンバーガーより小さいサイズで「sliders」として売られています。

この料理名にslidersがついたのは、「喉を滑り落ちていく(スライドする)ほど小さい」ことから、その名前がついたとも言われています。

<オールインクルーシブとは>

旅行代金にホテル施設内の食事やドリンク、プールやリラクゼーション施設の利用料金、マリンスポーツなどのアクティビティ料金がほぼ含まれているホテルプランです。 (※一部、有料の場合あり)

最後に

旅行に行ったときも感じますが、日本のレストランは注文しやすいなぁとつくづく感じます。それは、入り口にはサンプルが置いてあったり、メニューには写真が載っていて、しかも写真と実際にくるものに大差がないことからです。初めて入るお店でも、注文する前にある程度イメージをもつことができます。

ヨーロッパはわかりませんが、仮にイタリアのレストランに行ってメニューに写真がない場合、バジルを使ったパスタが食べたい!と思って注文して、全く違う種類のものが出てきたら悲しいですよね。

世界の常識、日本の非常識なことはありますが、今回もその一つかもしれません。

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